てんでんこ [日記]
聞いて納得して 感動したコトバがある。
「津波てんでんこ」
津波てんでんことは、三陸地方で言い伝えられている言葉である。てんでんことは、てんでばらばらの意味。
津波の際には親や兄弟にも構わずにとにかく逃げろ、そうすることで一家全滅を逃れることができる、
という意味合いを持つ。そうでもしないと逃げ切れないという、津波から避難することの難しさを示している。
以下、北海道新聞 3月27日 記事より抜粋する。
[防災の教え、命救った 釜石「津波てんでんこ」生かす 小中学生、高台へ一目散]
東日本大震災で１２００人を超す死者と行方不明者を出した岩手県釜石市では、３千人近い小中学生のほとんどが無事に避難した。背景には、古くから津波に苦しめられてきた三陸地方の言い伝え「津波てんでんこ」（自分の責任で早く高台に逃げろの意味）に基づいた防災教育がある。想定外の大津波が押し寄せる中、防災の教えが子供たちの命を救った。
釜石市北部の大槌湾を望む釜石東中学校（生徒数２２２人）は、同湾に流れ出る鵜住居（うのすまい）川から数十メートルしか離れていない。１１日午後の地震発生時は、各教室で下校前のホームルームが行われていた。
立っていられないほどの横揺れが生徒たちを襲った。１階にいた３年生の栗沢正太君（１５）は避難口を確保しようと、とっさに窓を開け、机の下へ。揺れが一段落すると、担任教師が「逃げろ」と叫び、栗沢君が校庭に出ると、２、３階にいた１、２年生も非常階段を下りてきた。
校庭に出た生徒たちは教師の指示を待たず、高台に向かって走りだした。途中、同校に隣接した鵜住居小学校（児童数３６１人）の児童も合流。小学生の手を引く中学生の姿も目立ったという。
子供たちは普段の防災訓練で使っている高台に集まろうとしたが、だれかが「まだ危ない」と言いだし、さらに高い場所にある老人施設まで移動。学校から１キロも走っていた。
教師たちが点呼を取ったところ、登校していた両校の児童生徒計５６２人全員の無事が確認できた。その５分後、両校の校舎は津波にのみ込まれた。
津波は地震発生後、いつ来るか分からない。教師の指示が遅れると、逃げ遅れることになる。釜石市内の小中学校は指示されなくても「とにかく早く、自分の判断でできるだけ高いところ」に逃げるよう指導してきた。
釜石市は昭和三陸地震（１９３３年＝昭和８年）やチリ地震（６０年）などの津波で大きな被害を受けた。市内の各小中学校は津波を経験した高齢者の講演会などを開いたり、当時の映像を見せたりして津波の恐ろしさを教えてきた。釜石東中の場合、平均して週１時間を防災教育に充て、年３回避難訓練を行っている。
市教委などによると、今回の震災で、釜石市内の小中学生２９２３人のうち、死者と行方不明者は５人。ほとんどが学校を休んでいた子供で、学校からの避難がほぼうまくいったことを裏付ける。
一方、釜石港沖には２００９年、マグニチュード（Ｍ）８・５の地震を想定し、高さ約６メートル、全長約１・６キロの防波堤が建設された。耐震性を増すなど最新の技術が駆使されたが、１０メートル以上とされる今回の津波であっけなく破壊された。
船や家を失い、避難所に身を寄せる漁業者からは「防波堤があるから、（津波対策は）万全だと思っていた」との声が多く聞かれた。釜石市の幹部は「津波対策は防波堤の建設などのハード面と、津波の恐ろしさを啓発するなどのソフト面があるが、今回の震災でソフト面の大切さを痛感した」と話している。 〈津波てんでんこ〉 岩手県大船渡市の津波災害史研究家山下文男さん（８７）が、幼少時に父母が語っていた言葉を講演で紹介したことなどがきっかけで広がったとされる。「てんでんこ」は「てんでんばらばらに」の意。もともとは自分だけでも高台に逃げろという考え方を示すが、現在の三陸地方では自分の命は自分の責任で守れという教訓として使われている。
つるちゃん、「てんでんこ」って言葉は無意識に使ってた。
古くから津波被害を受けてきた地方の先人の知識は、
○○があるから大丈夫。などの考えが甘いのだと教えてくれた。
原発事故も然り。 「想定外」ではいけなかった認識。
どんな災害にも対応できる確信がなくてはいけなかった。
風評被害に対しての、「食べよう東日本」に賛同するとともに
つるちゃんは「原発反対」の意識を持っていこうと思う。
文字ばかり記事でしたが、
長々お読みいただきありがとうございました。
次回からは、いつものつるちゃんお料理記事に戻っていきたいと思います。
毎度、ありがとうございます(^^♪
みんな「でんでんこ」に出来る事をしましょう。
私達が頑張らなきゃね。
by へろーめ (2011-04-09 16:23)
なかなか含蓄のある記事でした。
てんでんばらばらという言葉も久しぶりに目にしました。
原発から出る半減期が二万年もある放射性廃棄物の存在を知ったら原発には絶対に反対せざるを得ませんよ。
by 秋山白兎 (2011-04-09 18:35)
津波てんでんこ・・・
親不知子不知(親知らず子知らず）の話を連想してしまいました。
by ベアトラック (2011-04-09 22:37)
なんか重い話ですよね。
今日の地元紙には、2度の津波（明治、昭和）で
集落全滅、それぞれ4名、2名しか生き残らず、
その後、「これより下に家を作るな」という石碑を建て、
その言い伝えを守り、被害を免れた集落の話が載ってました。
ま、僕の感想は、4名、2名から数百人の集落になるのが
アダムとイブやノアの箱舟状態だったのかな？
と横道にそれたんですが(笑)
by kotobukimaru (2011-04-10 09:45)
へろーめさん♪
そう、私たちが頑張るときですね。
小さい力も合わせれば大きくなります。
白兎さん♪
二度とあってはならない原発事故。
地震の多い日本では無理だと思うんですよ。。
地道に言い続けます、原発反対！
ベアトラックさん♪
先人の知恵や言い伝え。
馬鹿にしてはいけませんね。
子どもたちにも伝えていかなければ…
kotobukimaruさん♪
kotobukimaruさんのモノの見方、好きですよん。
はっとさせられること多いです。
横道、、goodです～♪
by つるちゃん (2011-04-10 14:16)
自然にはかなわない・・思い知りました。
不便より安全がいいな・・とも。
原発問題で多用される「想定外」もう沢山です。
by bluebird (2011-04-11 09:35)
bluebirdさん♪
想定外という言葉は、「逃げ」ですね。
自然にはかなわないけれど、自然の恵みも多いよね。
日本は、四季があって素晴らしい国。
きっと乗り越えるよね。
by つるちゃん (2011-04-12 10:41)
先人の教えには含蓄があります。
普段深く考えずに流されるように生きておりますが、
こういう教えは心に刻んでおくべきでしょうね。
by うつぼ (2011-04-16 20:55)
うつぼさん♪
本当にそう思いますね。
だてに長く生きていらっしゃるわけではない、と。
たくさんの経験を通しての言葉は説得力があります。
by つるちゃん (2011-04-21 12:08)